OPP袋のサイズ選び完全ガイド|規格一覧と失敗しない測り方
カタログの寸法表を見て「A4だから A4用」と注文したのに、いざ商品を入れてみたら口がぴったり閉まらない。そんな経験をした担当者は少なくありません。数字は合っているはずなのに、現物が入らないのです。
この食い違いには理由があります。袋のサイズ表記が、私たちが日常で使う「大きさ」の感覚とは別のルールで書かれているためです。そのルールを知らないまま数字だけを合わせると、3mm足りずに返品、という結末が待っています。
OPP袋のサイズはどう表記されているのか

袋の寸法表記は、紙のサイズ表記とは別物です。ここを取り違えたまま発注すると、届いた袋が使えません。表記の読み方から整理していきましょう。
幅×高さ+フタの3点セットで読む
OPP袋のサイズは「幅×高さ」で示されるのが基本です。幅は袋の口の広さ、高さは底から口までの深さを指します。ここまでは直感どおりでしょう。
問題はテープ付きの袋です。テープ付きOPP袋には、口の部分に折り返して貼るためのフタが付いています。このフタの長さは、多くの場合「幅×高さ+フタ長」という形で高さとは別に表記されます。
たとえば「100×150+30」と書かれていれば、袋の本体は幅100mm・高さ150mm、フタが30mmという意味になります。中身が入る空間はあくまで100×150mmの範囲です。フタの30mmを高さに含めて計算してしまうと、実際に入る容量を30mm分だけ過大評価することになりかねません。
「A4用」と書かれた袋がA4より大きい理由
A4用紙の寸法は210×297mmです。ところが「A4用OPP袋」として販売されている製品の多くは、225×310mm前後の寸法を持っています。この15mm前後の差は誤差ではなく、意図的な設計です。
紙をぴったり同じ寸法の袋に入れようとすると、摩擦で引っかかって入りません。取り出すときも同様に苦労します。さらに、袋の側面は熱で溶着されているため、溶着部分の内側が実際の有効幅になります。この溶着代(シール代)が片側2〜3mmずつ消費されるのです。
したがって、袋の外寸と、実際に物が入る内寸は一致しません。表記されている寸法が外寸なのか内寸なのかは、メーカーによって扱いが分かれます。発注前に確認しておきたいポイントといえます。
厚みのミクロン表記が意味するもの
サイズ表記の末尾に「#30」「30μ」といった数字が添えられていることがあります。これはフィルムの厚みをミクロン(1000分の1ミリ)で示したものです。
厚みは強度とコストの両方に効いてきます。薄いフィルムは安価ですが、鋭利な角を持つ商品では突き破られる恐れがあります。厚いフィルムは丈夫な代わりに、単価が上がり、しなやかさが失われます。
日本ポリプロピレンフィルム工業会は、OPPフィルムの特徴として「引張強度が強く、腰(引張弾性)が強い」点を挙げています。同じ厚みでも素材によって手触りと強度は変わるため、厚みの数字だけで判断せず、サンプルで確かめる姿勢が確実です。
用途別・規格サイズ早見表

「どのサイズを選ぶか」は、中身の寸法だけで決まるものではありません。その袋を最終的にどう届けるかによって、選ぶべき寸法は変わってきます。用途から逆算する視点を持つと、迷いが減るでしょう。
既製サイズの全体像を先に押さえておけば、オーダーメイドに踏み切るべきかどうかの判断も早くなります。小ロットで試す前に、まず規格品でどこまで対応できるかを確かめてみてください。
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定形郵便・封筒サイズに合わせる場合
書類やDMを送る場合、封筒に入れることを前提に袋を選ぶケースがあります。日本郵便は、JIS S 5502:2010に適合する封筒のサイズを公表しています。主なものを挙げておきます。
| 封筒の号数 | 寸法(mm) | 主な用途 |
|---|---|---|
| 長形3号 | 120×235 | A4三つ折り |
| 長形4号 | 90×205 | B5三つ折り |
| 角形2号 | 240×332 | A4そのまま |
| 角形3号 | 216×277 | B5そのまま |
| 角形6号 | 162×229 | A5そのまま |
封筒に入れるOPP袋を選ぶなら、封筒の内寸より5mm以上小さい袋を選ぶと出し入れがスムーズになります。角形2号にA4書類を入れる場合、OPP袋は225×310mm前後が扱いやすい寸法です。
ポスト投函サービスに合わせる場合
ネットショップやフリマアプリの発送では、ポスト投函サービスの規格が袋選びを縛ります。日本郵便が公表している主要サービスの条件は次のとおりです。
| サービス | サイズ制限 | 厚さ | 重量 | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| クリックポスト | 長辺34cm以下・短辺25cm以下 | 3cm以下 | 1kg以下 | 185円 |
| ゆうパケット | 3辺合計60cm以下・長辺34cm以下 | 1cm以下 | 1kg以下 | 250円 |
| ゆうパケット | 同上 | 2cm以下 | 1kg以下 | 310円 |
| ゆうパケット | 同上 | 3cm以下 | 1kg以下 | 360円 |
注目したいのは、ゆうパケットの料金が厚さで3段階に分かれている点です。1cmに収まれば250円、3cmまで使えば360円。同じ商品でも、たたみ方と袋の選び方で110円の差が生まれます。月に500件発送する事業者なら、年間で60万円を超える差になる計算です。
袋が大きすぎると、中身が動いて厚みが増します。厚さの階段をひとつ下げられるかどうかは、袋のサイズ選定にかかっているといえるでしょう。
トレカ・小物・アクセサリーの定番サイズ
小物の分野では、中身の規格が事実上決まっているため、袋のサイズも定番化しています。
トレーディングカードのレギュラーサイズは、カード本体が約63×88mmです。この場合、65×90mm前後のOPP袋が定番として使われます。スリーブに入れた状態で保管するなら、スリーブの厚み分を見込んで一回り大きい袋を選ぶ必要があります。詳しい選び方はトレカOPP袋の選び方でも解説しています。
アクセサリーや小物では、台紙のサイズが基準になります。台紙が入る幅を確保したうえで、吊り下げ用のヘッダー部分を含めた高さを計算してください。用途ごとの選び方はOPP袋用途図鑑にまとめてあります。
サイズ選定の実務手順

寸法表を眺めているだけでは、適切なサイズにはたどり着けません。手順を踏んで数字を積み上げていくほうが確実です。3つのステップに分けて進めましょう。
手順1 入れる物を実測する(厚みを忘れない)
最初にやるべきは、中身の実測です。カタログスペックではなく、手元にある現物を測ってください。
測るのは幅・高さ・厚みの3つです。このうち厚みを忘れる方が非常に多く見受けられます。平たい商品でも、厚みが5mmあれば、袋に入れたときに幅と高さの両方が実質的に縮まります。円筒に近い形状の商品なら、その影響はさらに大きくなるでしょう。
複数の商品を扱う場合は、最も大きいものと最も小さいものの両方を測っておきます。1種類の袋で何をカバーできるかが見えてきます。
手順2 余裕代を決める(左右各2〜3mm+出し入れ分)
実測値がそろったら、余裕代を足します。目安は次のとおりです。
- 幅は、中身の幅に左右各2〜3mmを加えます。シール代の内側を確保するためです。
- 高さは、中身の高さに5〜10mmを加えます。出し入れの余裕になります。
- 厚みのある商品では、厚みの半分程度を幅と高さの両方に加算してください。
厚みの加算は見落とされがちな部分です。厚さ10mmの箱を入れる場合、袋は幅と高さにそれぞれ5mm程度を追加で見込んでおくと、無理なく収まります。
ただし余裕を取りすぎると、今度は中身が泳ぎます。見栄えが悪くなるうえ、発送時には厚みが増えて送料の階段を一段上がってしまうかもしれません。過不足のない寸法を狙いたいところです。
手順3 テープ位置と開口部の関係を確認する
サイズが決まったら、最後にテープの仕様を確認します。テープ付きOPP袋には、大きく分けて2つのタイプがあります。
ひとつは本体側にテープが付いているタイプで、フタを折り返して本体に貼ります。もうひとつはフタ側にテープが付いているタイプです。どちらを選ぶかで、封をしたときの見た目と作業のしやすさが変わってきます。
商品に台紙やヘッダーを付ける場合は、テープ位置が台紙にかからないかも確認しておいてください。梱包全体の設計はOPP袋梱包完全ガイドで詳しく扱っています。
よくある失敗と回避策

ここまでの手順を踏んでも、現場では想定外のことが起こります。実際に持ち込まれる相談から、頻度の高い3つを取り上げます。
3mm足りずに入らない
最も多い失敗が、わずかな寸法不足です。原因のほとんどは、シール代の見落としにあります。
袋の側面は熱で溶着されているため、表記寸法の内側が有効幅になります。片側2mmずつ、合計4mm程度が使えない計算です。表記が外寸である場合、実際に入る幅は表記より4mm前後狭くなります。
回避策はシンプルで、サンプルを取り寄せて現物で確認することに尽きます。図面上で1mmを詰めるより、1枚の実物で試すほうが速く確実です。
大きすぎて中身が泳ぐ・見栄えが悪い
失敗を恐れて大きめを選ぶと、別の問題が生まれます。中身が袋の中で動き、写真映えしません。ギフト用途では、この差が印象を大きく左右します。
発送面でも不利に働きます。中身が動くぶん厚みが増し、ポスト投函サービスの厚さ制限に引っかかるおそれがあるためです。前述のとおり、厚さ1cmと3cmでは料金に110円の差が付きます。
余裕は「出し入れができる最小限」に絞るのが基本方針です。迷ったら、大きい袋と小さい袋の両方を試してから決めてください。
規格品で合わないときの出口
中身の形状が特殊で、既製サイズのどれにも収まらないことがあります。台形に近い商品、極端に細長い商品、厚みが均一でない商品などです。
この場合、規格品を無理に使うより、寸法を指定して作るほうが結果的に安く付きます。オーダーメイドなら1mm単位で寸法を指定でき、テープ位置や厚みも用途に合わせて決められるためです。従来は数万枚単位が前提でしたが、現在は小ロットでの製造に対応するメーカーが増えています。
新商品のテスト販売や、季節限定パッケージのように数量が読みにくい場面でも、小ロットなら在庫リスクを抑えて試せます。既製品で妥協して包装の見栄えを落とすくらいなら、一度相談してみる価値はあるでしょう。
まとめ

OPP袋のサイズ選びで押さえるべき点を整理します。
- サイズ表記は「幅×高さ+フタ長」の3点セットで読みます。フタは中身が入る空間には含まれません。
- 表記寸法の内側にシール代があるため、実際の有効幅は片側2mm程度狭くなると考えてください。
- 用途から逆算しましょう。とくにポスト投函サービスでは、厚さが料金の階段を決めます。
- 実測、余裕代、テープ位置という3つのステップで数字を積み上げていくと、迷いが減るでしょう。
- 判断に迷ったらサンプルで確認するのが確実です。図面上の1mmより、現物1枚のほうが速く答えが出ます。
規格品で解決しない場合は、オーダーメイドという選択肢があります。サイズ・厚み・テープ仕様を指定して、小ロットから製造できる体制を整えているメーカーに相談してみてください。
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よくある質問
Q1. OPP袋のサイズは外寸と内寸のどちらで表記されていますか?
メーカーによって扱いが分かれます。多くの場合は外寸表記ですが、シール代を除いた有効内寸を示している製品もあります。表記だけで判断せず、仕様書で確認するか、サンプルを取り寄せて実測するのが確実です。とくに寸法がぎりぎりの設計をしている場合は、この確認を省かないでください。
Q2. A4サイズの書類を入れるには、どのサイズの袋を選べばよいですか?
A4用紙は210×297mmですので、袋は225×310mm前後が扱いやすい寸法です。ぴったり同じ寸法の袋を選ぶと、摩擦で入れにくく、取り出すときにも苦労します。書類を数枚まとめて入れる場合は、厚みの分を見込んでもう一回り大きいサイズを検討するとよいでしょう。
Q3. テープ付き袋の「+30」という表記は何を意味しますか?
フタの長さが30mmであることを示しています。「100×150+30」なら、本体が幅100mm・高さ150mm、フタが30mmという構成です。中身が入るのは100×150mmの範囲までで、フタの30mmは封をするために折り返す部分になります。高さの計算に含めないよう注意してください。
Q4. 厚み(ミクロン)は何を基準に選べばよいですか?
中身の重さと形状で判断します。軽い小物なら薄手でも足りますが、角のある商品や重量物では厚手が安全です。輸送距離が長い場合や、複数回の積み替えが発生する場合も厚手を選ぶ理由になります。判断に迷うときは、想定する条件でサンプルを実際に運んでみると答えが出ます。
Q5. ポスト投函サービスの厚さ3cmは、どこを測った数字ですか?
荷物全体の最も厚い部分を測ります。袋の厚みそのものではなく、中身を入れて封をした状態の総厚です。郵便局や集荷場所には厚さを測る計測器が設置されており、通過しなければ規格外として扱われます。ぎりぎりを狙う場合は、事前に手元で計測しておくと安心でしょう。
Q6. 規格サイズにない寸法の袋は作れますか?
作れます。オーダーメイドでは1mm単位で寸法を指定でき、フタの長さやテープの位置も選べます。マチ付きや穴あけといった追加加工にも対応可能です。最小の製造数量はメーカーによって異なりますので、必要枚数を伝えたうえで相談してみてください。
Q7. 少ない枚数でもオーダーメイドできますか?
近年は小ロット対応のメーカーが増えており、数百枚から相談できるケースがあります。従来は数万枚単位が前提でしたが、テスト販売や季節商品の需要に応える形で体制が変わってきました。ただし枚数が少ないほど1枚あたりの単価は上がりますので、見積もりを取って比較するのが現実的です。
Q8. サンプルは無料でもらえますか?
メーカーによりますが、規格品であれば無償で提供しているところが多く見られます。オーダーメイドの試作については、条件によって費用が発生する場合があります。サンプルを依頼する際は、入れる予定の商品の寸法と用途を伝えると、適切な候補を提案してもらえるでしょう。

